Webサイトにおいて情報をわかりやすく整理・表示するのに欠かせないのが「テーブル(表)」です。そんなテーブル(表)ですが、この記事の公開時点(2025年6月)ではStudioのデザインエディタ上でテーブル(表)を作成・挿入する機能はありません。そのため、疑似的に表を作って実装する形になります。そこでこの記事では、ノーコードWeb制作ツール「Studio」のデザインエディタ上でのテーブル(表)の作り方を、基本から応用までわかりやすく解説します。合わせて、レスポンシブ対応・見出し固定・視認性アップの工夫など、実用的な応用方法も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。テーブル(表)とは?テーブル(表)の定義と役割テーブル(表)とは、データや情報を「行(row)」と「列(column)」で整理して表示するレイアウト形式です。Excelの表のようにデータや数値などの情報を、Webサイト上でもわかりやすく整理・表示するためにテーブル(表)がよく使われます。テーブル(表)の主な活用シーンWebサイトでのテーブル(表)の活用シーンには以下のようなものがあります。価格表や料金プランの比較表:複数プランや価格を並べて比較しやすくする商品スペック・仕様:商品のサイズや重量・商品スペックなどの仕様表示スケジュール表・時間割:イベントや講座の実施時間、予約状況など統計データやアンケート結果の表示:アクセス解析、売上、人口統計などの可視化メンバーや顧客のデータ管理表:注文履歴やステータスなどの管理ランキングや比較レビュー:複数アイテムの評価を比較表示情報が複雑になるほど、テーブル(表)を活用することで「比較しやすさ・見やすさ」が向上します。Studioのデザインエディタ上でテーブル(表)を作る方法(基本編)冒頭で述べたように、現時点(2025年6月)ではStudioのデザインエディタ上でテーブル(表)を作成・挿入する機能はありません。テーブルを挿入したい場合は、以下のいずれかの方法で挿入することが可能です。方法1:リスト機能を使ってテーブル(表)を再現するリスト化された要素に情報を当てはめて、テーブル(表)を作る方法です。情報の更新や修正の際にも編集もしやすくおすすめの方法です。方法2:ボックスを手動で組み合わせてテーブル(表)を作成するリスト化する場合よりさらに自由なレイアウトで構成できる分、細かいカスタマイズが可能です。方法3:画像として作成したテーブル(表)を挿入する外部ツールで作成した表(例:ExcelやFigmaなど)を画像化して埋め込む方法です。編集性は下がりますが、簡単に見栄えを整えることができます。Studioのデザインエディタ上でのテーブル作成ステップ(実践)ここからは、上の図のようなテーブル(表)を作る場合を例として、具体的な作成手順を紹介します。Step1:ベースとなるボックスを作成する最初に、テーブル(表)のベースとなるボックスを作成していきます。「見出し」と「入れたい項目」分のボックスをまずは1列分作成し、ボックスの中にテキストも入れておきましょう。ボックスのサイズについては後ほど調節するので、はじめは作業がしやすいサイズのボックスで構いません。ボックスの並び順も、作成するテーブルに合わせて任意の方向で設定します。今回のテーブルは列ごとにメインの項目を区切るので、「→」に設定しました。Step2:リスト化、またはボックスを複製して必要な分のボックスを作成するStep1で作成したボックスをリスト化、またはボックスを複製しテーブル(表)内に入れる内容に必要なボックスを作成しておきます。リスト化でもボックスを複製でも完成した見た目は変わりませんが、運用面を考えるとテキストの打ち込みなどが簡単にできるリスト化をして作成するのがおすすめです。Step3:内容を入れていき、サイズなどを調節するStep2で作成したボックスの中に必要なテキストを入力し、ボックスのサイズや色なども調節していきます。ボックスの横幅は1列全てを囲ったボックスは100%、中身のボックスは任意で収まりの良い%に設定しておくと、画面幅に合わせて横幅が可変するテーブルが作成可能です。ここまでの手順で基本的なテーブル(表)の完成です!ライブプレビューで確認し、問題なく実装できているか確認しましょう。次に応用方法もご紹介します。Studioで作ったテーブル(表)の応用方法レスポンシブ対応のテーブルデザイン横長のテーブル(表)でレスポンシブ対応ができていないと、スマホでの表示に支障が出て伝えたい情報が伝わらない場合も。スマホやタブレットでも見やすいレスポンシブデザインのテーブル(表)にするには、以下のような工夫が有効です。カラムの数を少なく構成する:横スクロールを最小限にし、少ない操作でテーブル(表)の全体像を確認できるように縦型に再構成する:画面幅の狭いスマホやタブレットでは縦に長く組み直し、読み進める流れに合わせて全体像を確認できるようにブレイクポイントごとに表示するテーブル(表)を切り替える:Studioではブレイクポイント(PC/タブレット/スマホ)ごとにスタイルの切り替えができるため、画面サイズに合わせてテーブル(表)を切り替え工夫するポイント効果カラム数を少なく構成する横スクロールを最小限にし、少ない操作でテーブル(表)の全体像を確認することができます縦型に再構成する横長の表を縦に組み替えることで、画面幅の狭いスマホやタブレットで読み進める流れに合わせて全体像を確認できるようになりますブレイクポイントごとに表示するテーブル(表)を切り替えるStudioではブレイクポイント(PC/タブレット/スマホ)ごとにスタイルの切り替えができるため、この機能を活用することでデバイスごとに最適化できます見出し固定のテーブルデザイン%3Ciframe%20width%3D%22100%25%22%20height%3D%22460%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FjQQluDYuZ1U%3Fsi%3DCT0gAJM-9XRknw6A%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E行数・列数が多くなったときに便利なのが見出し固定。テーブルが横や縦に長くなる場合、スクロールしても見出しが常に表示されるとユーザーにとって見やすく優しいテーブル(表)になります。Studioで見出し固定のテーブルを作成するには、見出しだけ別のボックスに分離するスクロールエリアを「スクロール」に設定し、コンテンツ部分のみを動かすこの手順で実現が可能です。Studioのデザインエディタ上でテーブル(表)を作る際の注意点Studioでテーブル(表)を作る場合、自由度が高い反面、注意すべきポイントもあります。特に以下の観点を意識することで、見やすく・保守性の高いデザインが実現できるので確認しておきましょう。注意点1:行・列数が多すぎるテーブルの実装はStudioでは不向きStudioでのテーブル作成は、ボックスやリストを手動で組み合わせて作成していくため、大量の行・列を含むテーブル(表)には不向きです。例えば、Excelで作成する100行を超えるデータのテーブル(表)をStudioで再現するのは現実的ではありません。大量な情報のデータを表示したい場合は「表の一部のみStudioで作る」「PDFや外部リンクで全データを提供する」などの使い分けをして表現することを検討しましょう。注意点2:可変デバイスでの整合性に注意Studioでは各デバイス(PC/タブレット/スマホ)ごとにレイアウトを調整できますが、テーブルのような複雑な構造を実装する際は特に注意が必要です。PCでは綺麗に見えている情報が、タブレットやスマホでは自動で折り返されてレイアウトが崩れる表幅が画面に収まらず、端まで見えていない横長のテーブルになればなるほど横スクロールが発生しやすい対策としては、以下の内容を意識してみましょう。各ブレイクポイントでテーブルの構造を変える(縦並びにするなど)中身のボックス幅は「%指定」にして画面幅に合わせて柔軟に可変できる設計にするライブプレビューと実機での確認を必ず行う注意点3:一貫したスタイル設計を意識するテーブルの構成が複雑になっていくと、線の太さや文字サイズ・背景色などが不揃いになってしまっていることも。不揃いな点があると読みづらく・素人感のあるデザインになってしまいます。事前にデザインルールを決めておいたり、コンポーネント化などを活用して、一貫したデザインのテーブル(表)を作成しましょう。注意点4:高度なテーブルを実装したい場合は限界があるStudioはノーコードツールなので、HTMLの<table>タグやJavaScriptのような並び替え・検索・ソートなどの動的機能を組み込んだテーブル(表)は実装できません。動的なテーブル機能を実装したい場合は、外部サービスとの連携を検討する必要があります。注意点5:アクセシビリティ(読みやすさ)への配慮を忘れずにStudioで作ったテーブルは、HTMLの正規のテーブル構造ではないため、スクリーンリーダーでの読み上げがうまくいかないことがあります。情報の意味づけが必要な場合は、HTMLでテーブルを組んだページへのリンク付けるなどの対策も検討しましょう。まとめテーブル(表)は、Webサイトにおいて情報整理や比較を分かりやすく表現する為に欠かせない要素です。Studioのデザインエディタにはテーブルの挿入は標準搭載されていませんが、ボックスやリストを活用することで再現可能です。今回紹介した基本から応用までのポイントを参考に、ぜひご自身のWebサイト制作に取り入れてみてください!最後までご覧いただきありがとうございました。