ノーコードWeb制作ツール「Studio」に「CMS」という便利な機能があるのはご存知でしょうか?この記事ではStudio CMS機能について特徴や仕組みなど詳しく解説していきます。Studioの導入を考えている方や、他のCMSからの移行を検討している方は、ぜひご覧ください。CMSとはCMSとは"Contents Management System"(コンテンツ・マネジメント・システム)の略称です。Webページには、下記のような特徴で大きく2つに分けられ、「動的ページ」…アクセスするたびにページが生成されるもの「静的ページ」…HTMLで作成されたページ。いつアクセスしても、同じレイアウトで表示されるページCMSは「動的ページ」に分類されます。Webサイトの情報や、テキスト・画像などのコンテンツを効率的に管理し、記事作成時に必要なコンテンツを引き出し構成してページを作成するシステムです。ブログやニュース記事などで多く活用されています。例えばブログ記事で説明すると、タイトル本文画像がコンテンツにあたります。CMSを活用する場合、上記のコンテンツを組み合わせたレイアウトデザイン(テンプレート)を決めておけば、「新しい記事が作成される度に、自動でレイアウトを置き換えてくれる」というとても便利な機能です!Studio CMSの特徴Studio CMSは、以下のような使いやすい操作性と機能性が魅力です。1.ノーコードでの構築が可能サイトのデザイン作成と同様にノーコードでCMSを構築でき、ドラッグ&ドロップやクリック操作などの直感的な操作でコンテンツの追加や更新を行えます。そのため、非エンジニアの方でも構築・運用を簡単にすることが可能です。2.リアルタイムでの共同編集複数のメンバーで同時に記事の執筆を行うことができます。複数人が同時に作業できるので、役割を分担して作業を進めるなど効率的にチームで運用できます。また、コメント機能もあるのでリクエストやフィードバックなどのやり取りもスムーズです。3.公開予約も可能メディア運用に便利なコンテンツの公開予約が可能です。4.SEO対策も可能Studioには必要十分なSEO対策機能が備わっています。普段Studioを使わないメンバーでも簡単にSEO設定ができ、きちんとSEO対策を行うことで、Studioで作成したサイトでも十分に上位表示を狙うことが可能です。基本対策ページのタイトルやディスクリプションの設定HTMLタグの最適化404エラーページの設定サイトマップの生成・送信画像の代替テキストの追加外部サービス連携Google Search Consoleとの連携GTMとの連携Google Analyticsとの連携による分析機能5.WordPressからの移行が簡単にできるStudioにはWordPressからCMSアイテムの移行機能があり、XML形式で書き出した記事やタグなどを簡単にインポートすることが可能です。この機能でWordPressで執筆した記事を簡単に移行できるため、WordPressからStudioへ乗り換える場合も、手間なくCMSを移行できます。6.役割に応じて権限の管理が可能権限を細かく設定できるので、機密情報や重要な設定を安全に保護しつつ、安心してチームメンバーや外部のライターなどとも共同作業が行えます。Studio CMSの仕組み次にStudio CMSの仕組みについてです。Studio CMSは、以下の4つの要素を組み合わせて実装することが可能です。モデルアイテムプロパティコレクションそれぞれの要素について詳しく解説していきます。モデルStudioには「モデル」という箱のような役割のものがあり、CMSで管理するコンテンツ(記事やタグ、ライターなど)をカテゴリーごとにまとめることが可能です。モデルはダッシュボードのCMSから作成でき、作成時にはモデル名の設定と複数用意されているタイプを目的に応じて選択する必要があります。モデル名は「ブログ」や「ニュース」など、CMSで管理する要素の名称を設定するのが良いでしょう。タイプには、記事タイプユーザータイプカテゴリータイプカスタムタイプの4つが用意されています。モデル名は後からでも変更できますが、モデルのタイプは後から変更できないので作成時には注意しましょう。モデル1:記事タイプ記事タイプは、「テキスト(タイトル)」と「リッチテキスト(本文)」で構成されたアイテムを作成できるモデルです。ブログやニュースなどの一般的な記事を管理するのに適しています。モデル2:ユーザータイプユーザータイプは、「画像」と「テキスト」で構成されたアイテムを作成できるモデルです。名前とアイコン画像の登録などが可能なので、記事のライターやメンバーの管理に適しています。ユーザー情報を一元管理し、他のモデルと紐付けることが可能です。モデル3:カテゴリータイプカテゴリータイプは「テキストのみ」で構成されたアイテムを作成できるモデルです。他のモデルで作成したアイテムをカテゴリーごとに分類するのに適しており、記事のカテゴリータグなどに活用できます。モデル4:カスタムタイプカスタムタイプも、カテゴリータイプと同様に「テキストのみ」で構成されたアイテムを作成できるモデルです。最もシンプルで柔軟なモデルで、カスタマイズして幅広い用途で活用できます。アイテムモデルの中に追加する各コンテンツ(記事、ユーザー、タグなど)を「アイテム」と呼び、各モデルの右上の新規追加ボタンから追加することが可能です。また、アイテムにはそれぞれ決まっている項目に加え、「プロパティ」を追加することで情報を追加することもできます。プロパティ各アイテムに付属する情報を「プロパティ」と呼びます。プロパティには、以下のような情報を設定できます。テキスト数値ブール値カラー画像例えば、ブログ記事のモデルに「カバー画像」「タグ」「ライター」などのプロパティを設定すると、記事モデル内の各アイテムごとに、自由にカバー画像やタグを追加したりライターを選択することが可能です。もう少し詳しく解説します。プロパティ1:テキストプロパティアイテムに対して、自由にテキストで情報を追加できるプロパティです。改行なしかありかを選択できます。また、URLを設定することもできるので、「記事の概要を追加」「商品の説明文」「SNSのURLを追加」などに活用できます。プロパティ2:数値プロパティ名前の通り、数値を追加できるプロパティです。「数字をテキストで表示」したり「文字サイズや余白の設定」などの使い方ができます。プロパティ3:ブール値プロパティオン・オフ(true / false)を設定できるプロパティです。「新着バッジの表示・非表示」や条件付きスタイルを併用して「特定のコンテンツの色やサイズを変更」などが可能です。プロパティ4:カラープロパティカラーコードを設定できるプロパティです。設定したカラーを各アイテムの背景色や文字色に設定できるので、「カテゴリーごとの色分け」や「タグの背景色の設定」などのに使用できます。ただし、グラデーションは設定することができないため注意が必要です。プロパティ5:画像プロパティアップロードした画像やUnsplashにある画像を選択し、追加できるプロパティです。「記事のサムネイル画像を追加」などが可能です。プロパティ6:参照プロパティ他のモデルのアイテムを参照(モデル情報を紐付け)できるプロパティです。参照するモデルから1項目のみ選択できるシングルセレクトか、複数選択可能なマルチセレクトを選ぶ必要があります。シングルセレクトとマルチセレクトは後から変更できないので注意が必要です。使用シーンとしては「記事にライター情報を表示」「記事のカテゴリーやタグを表示」などがあります。コレクション各モデルから任意のアイテムを自由にまとめることのできる機能です。人気記事やおすすめ記事などを自由にまとめることが可能で、表示順も自由に変更することができます。Studio CMSでできないことここまで紹介したようにStudio CMSではできることも多いですが、まだ発展途上でできないことや制限もあります。1.記事のランキングの表示や人気記事の抽出Studio CMSでは記事のランキング表示や自動で人気記事を抽出して表示させたりすることができません。これらの機能を実装したい場合、コレクション機能を使って手動で更新する必要があります。2.複数のタグでの絞り込みStudioでは単一での絞り込みは可能ですが、複数のタグを使用した絞り込み検索を実装することができません。3.ページネーション機能の作成Studioではページネーション機能を実装することができません。ですが、「もっと見る」ボタンを設置することでコンテンツを追加表示させることは可能です。4.おすすめ記事などへ現在開いている記事を除いての表示おすすめや関連記事など別の記事を表示させる場合に、現在読んでいる記事を除外して表示させることができません。料金について旧料金プランではStarterプランでCMSを使うことができませんでしたが、2024年12月1日に改定された新料金プランからどのプランでもCMSが使えるようになりました。ですが、下記の画像のようにプランよって公開できるアイテム数が大きく変わってくるので、しっかりとCMSを使うのであればPersonalプラン以上がおすすめです。引用:Studio 公式サイトまとめこちらの記事では、Studio CMSの特徴や仕組みについて解説していきました。充分な機能があり、自由度の高いデザインや使いやすいCMSであることが分かったのではないかと思います。新機能も頻繁に追加されており、クオリティが高く、運用もしやすいサイトを制作することが可能です。そのようなサイト求められている方は、ぜひStudioでの制作を検討してみてください。最後までご覧いただきありがとうございました!