StudioでWebサイトを制作する際に、「独自ドメインで運用したい」と感じる方は多いかと思います。独自ドメインを設定することで、ブランディング効果や信頼性の向上が期待でき、より本格的なWebサイト運営が可能になります。この記事では、Studioで独自ドメインを設定する方法から、設定時の注意点、トラブルシューティング、よくある質問までを詳しく解説していきます。初心者の方でも迷わず進められるよう、手順を丁寧に紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。Studioで独自ドメインを使うメリットとは?ブランディング強化につながる独自ドメインを使用することで、企業名やサービス名を含めたURLを作成でき、ブランド認知を高める効果があります。例えば「yourcompany.com」など、オリジナルのドメインは訪問者の印象に残りやすく、公式感を強く感じさせます。URLの信頼性がアップフリードメイン(Studio提供のドメインなど)よりも、独自ドメインは訪問者に安心感を与えます。特に問い合わせや予約機能を利用する場合、信頼性のあるドメインであることは大きな安心材料となります。SEOへの好影響も期待できる独自ドメインは、長期的なSEOにも有利とされています。信頼性のあるリンクが集まりやすくなり、検索エンジンからの評価が高まりやすい点も、独自ドメインを選ぶ理由の一つです。独自ドメインを取得するには?【準備編】ドメイン取得サービスの選び方ドメインは「お名前.com」「Google Domains」「ムームードメイン」などのサービスで取得できます。価格や管理画面の使いやすさ、サポート体制などを比較し、作成するサイトの用途に合ったサービスを選びましょう。ドメインの命名時の注意点ドメイン名は短く覚えやすいものが理想です。会社名やサービス名に関連し、かつ誤解を招かないスペルにすることがポイントです。すでに他者が取得していないかどうかも必ず確認しましょう。独自ドメインとサブドメインの違い「example.com」が独自ドメインで、「blog.example.com」はそのサブドメインです。Studioではサブドメインも利用できますが、SEOやブランディングを重視するならトップレベルの独自ドメイン設定がおすすめです。公開したいStudioのプロジェクトを有料プランへStudioで独自ドメインを接続するには有料プランへのアップグレードが必須です。詳しい料金体系は以下の通りで、現時点(2025年7月)では、Miniプラン以上のすべてのプランで独自ドメインの接続に対応しています。料金プラン | StudioStudioで独自ドメインを設定する手順【基本編】Studioで独自ドメインを設定するには、以下の手順で進めることでスムーズに設定が完了します。Step1:ドメイン取得サービスでドメインを取得Studio内では独自のドメインを取得することができないため、「お名前.com」や「Google Domains」、「ムームードメイン」などの外部サービスを使って事前にドメインを取得する必要があります。ドメイン取得の際は、ご自身でレンタルサーバーを契約する必要はありません。Studioで制作したサイトはStudioのサーバーで公開されるので、レンタルサーバーは契約しないように注意しましょう。Step2:ドメイン取得サービス側でDNSレコードを設定するドメインを取得したサービス(例:お名前.com、Google Domainsなど)の管理画面からDNSレコードの設定を行います。設定方法はサービスごとに異なりますが、行う作業はドメインのDNS設定で、種別でAレコードを選択し、内容に「34 . 111 . 141 . 225」を設定します。DNS設定を行う前の注意事項現行サイトからサイトをStudioに移行する場合は、DNSレコードの設定を変更してStudioの方で公開するまで旧サイトは表示されなくなり、ダウンタイムが発生してしまいます。そのため、DNS設定は夜間や祝日に行うことをオススメします。Step3:Studio側でTLS証明書の発行DNS設定が完了し、Studioで独自ドメインを設定すると自動でTLS証明書を発行し、HTTPSに対応した安全な接続が可能になります。TLS証明書の発行には時間がかかることがあるため、最大で数時間程度待つ必要があります。1.ドメインの登録2.DNSレコード設定3.ドメイン接続を確認4.TLS証明書の発行Step4:ドメイン接続の確認と公開TLS証明書が発行できたら、上記のような画面になります。この状態になったら、公開ボタンを押すことで独自ドメインでのサイト公開が完了します。※補足:DNS設定が正しく行われていない場合、Studio上で「未接続」や「エラー」などの表示が出ることがあります。詳しくは次の「トラブルシューティング」セクションで紹介します。よくあるDNS設定のパターンと具体例AレコードとCNAMEレコードの使い分け「Aレコード」はIPアドレスに直接接続、「CNAMEレコード」はドメイン名への接続です。Studioでは「wwwあり」はCNAME、「wwwなし」はAレコードを使うのが一般的です。お名前.comでの設定例お名前.comでは、ドメインNaviにログインし「DNS設定」メニューから、指定されたAレコードとCNAMEレコードを設定します。反映までに数時間かかる場合があります。Google Domainsでの設定例Google Domainsでは、該当ドメインを選び「DNS」タブでレコードを編集します。Studioから表示されたレコード内容をそのまま入力するだけでOKです。設定時に注意すべきポイント反映に最大72時間かかる場合があるDNS設定後、変更が反映されるまでに最大72時間かかることがあります。すぐに反映されなくても焦らず、時間をおいて再確認しましょう。HTTPS(SSL)の設定も忘れずにStudioではSSLが自動で有効化されますが、DNSが正しく設定されていないと「保護されていない通信」と表示されることがあります。SSLの有効化にはDNS設定の正確さが重要です。wwwあり・なしのリダイレクト確認「www.example.com」と「example.com」のどちらでもサイトが表示されるように、リダイレクト設定を確認しましょう。Studioではどちらかに統一することが推奨されています。Studioでエラーが出たときの対処法Studioのドメイン設定画面で赤いエラーが表示される場合、入力ミスやDNS設定の不備が考えられます。設定を見直し、時間をおいて再度確認してください。ドメイン設定後の動作確認チェックリストサイトが正しく表示されているか設定後は、自分の独自ドメインにアクセスして、Webサイトが正常に表示されているかを確認します。真っ白な画面が出る場合は、DNSがまだ反映されていない可能性があります。SSLが有効になっているか(鍵マーク確認)ブラウザのURL欄に鍵マークが表示されているかを確認してください。鍵マークが表示されていない場合は、SSLがまだ有効になっていない状態です。リダイレクトが機能しているか「wwwあり」と「wwwなし」の両方でアクセスし、正しくリダイレクトされているかを確認します。運用上どちらかに統一するのがおすすめです。検索エンジン向けの設定も忘れずにGoogle Search Consoleに独自ドメインを登録することで、検索エンジンへのインデックス促進が可能になります。公開後すぐに登録しておきましょう。うまくいかないときのトラブルシューティング「DNSが見つかりません」と表示される場合DNS設定が間違っている、または反映が完了していない場合に表示されます。入力ミスがないか確認し、数時間〜数日待ってみましょう。SSLエラーが出る場合の対処DNSが正しく設定されていないとSSL証明書が発行されず、「この接続ではプライバシーが保護されません」といった警告が出ることがあります。DNSを見直すことが必要です。Studioとドメインサービス間でのタイムラグ対応設定内容に問題がなくても、Studio側とドメインサービス側の情報が同期されるまでに時間がかかることがあります。72時間を目安に、焦らず待機することが大切です。Studioでの独自ドメイン設定でよくある質問Q:独自ドメインは複数サイトに使える?基本的に、1つの独自ドメインは1つのStudioサイトにしか接続できません。ただし、サブドメインを使えば複数サイトへの接続も可能です。Q:独自ドメイン設定後、Studio側で変更できる?設定後でも、Studioの「公開」設定からドメイン情報を変更できます。ただし、DNSの再設定が必要になる点に注意が必要です。Q:サブディレクトリに対応してる?Studioは現時点(2025年7月)ではサブディレクトリ(例:example.com/blog)に直接対応していません。各ページをサブドメインや個別のパスで運用する必要があります。まとめ:独自ドメイン設定でプロ品質のWebサイトを運用しよういかがでしたか?Studioで独自ドメインを設定することで、ブランドの信頼性向上やSEO対策に効果的なWebサイト運用が可能になります。Studioでの独自ドメイン設定は、一度設定してしまえば長期的に運用可能で、ブランドやSEOに大きなメリットをもたらします。DNS設定やSSLの有効化など、いくつかのポイントを押さえる必要はありますが、手順は比較的シンプルです。この記事を参考に、安心して設定を進めてみてください。最後までご覧いただき、ありがとうございました。